ロックンロール日記
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FREE TALK
呼吸法で、15年来の不調を克服!

 久しぶりに、FREE TALKの文章を書きます。というのは、わたしの体調不良を救ってくれた椎名由紀先生の本、『呼吸美メソッド』(双葉社)が、11月11日に発売になったからです。「飲んだくれの大島が、体調不良?  わはは」と思う人もいるかもしれませんが、実はこの15年間、原因不明の回転性めまいというわけのわからない病気(?)に苦しんできたわたしが、救われたのが椎名先生が提唱する「ZEN呼吸法」だったのです。
「呼吸美メソッド」(双葉社)

 ロックンロール日記を読んでくれてるみなさんはご存知の通り、90年代初期の大島はhideちゃんやSUGIZOやその他たくさんの仲間たちと毎日のように飲んだくれてる日々を過ごしていました。朝まで……なんてものじゃなく、昼まで飲むのがふつーの毎日。ま、詳しくはロックンロール日記(第一巻〜第三巻)やゆばまんがしらを読んでいただければわかると思うのですが、とにかく健康とは真逆のとんでもない生活を送っていたのです。
 そんなある日、いつものようにお昼頃にベッドから起きようとしたら、頭をガン!と殴られたように、ものすごいめまいに見舞われました。世界が回るというか、目をつぶっていてもグルグルグルグル。気持ち悪くてトイレに行こうとしても、まっすぐに歩くこともできず、這ってトイレに行く始末。最初のときはあまりにもビックリして、自分に何が起こったのかわからず、パニックを起こしてしまったくらいです。
 すぐに病院に行ったのですが、いろいろ検査しても、原因はわからず。脳を輪切りにスキャンしたり、首のレントゲンを撮ったり、医者の前でめまいを起こすために、片耳に水を入れて頭を振られたり、NASAの訓練に使うカプセルみたいな物体に入れられてグルグル回されたり。いろんな検査をしましたが、結局、毎回、原因不明のめまいで片付けられてしまいました。
 ネットで調べたら、回転性めまいになった人は、外に出るのが怖くなって、だんだんと引きこもりになり、鬱になってしまう人も多いと書いてありました。たしかに、発作が出たら動けなくなってしまうので、外出には非常にリスクが伴います。わたしも地下鉄のホームで発作が出た時は、マジにヤバいと思いました。フツーだったら、「そんなんで仕事なんかできないでしょう」というくらいの状況でもなんとかなっていたのは、ホントに自分のいい加減さというか能天気だったからゆえだと思います。
 ところが、最初のうちは、3ヶ月に1回くらいだっためまいも、徐々に頻度が増えてきてしまいました。健康のためにと始めた水泳の途中で発作が出てしまったり、チャリに乗ってる時とか、ラジオ体操をしている時とか、めまいを克服するためにやってる健康法の間にも、容赦なくめまいは襲ってくるのでした。
  もちろん、その間もいろいろな病院に行きました。普通の病院はもとより、脳外科、耳鼻咽喉科、婦人科、精神科、めまい専門科。民間療法も、たくさん行きました。でも、まったく効果はありません。「めまいで、死にはしませんからね」と、医者に冷たくいわれたこともありました。ま、わたしが処方された薬を飲まなかったからというのもあるかもしれませんけどね。話は逸れてしまうのですが、7年前に他界した父の遺言が、「お父さんは、薬に殺されるんだ。暁美、むやみに薬を飲んではいけないよ」だったんです。
 父は、糖尿病と高血圧と心臓病を患っていて(といっても病気だったわけではなく、数値が高いというだけでした)、毎食後にたくさんの薬を飲んでいました。真面目な人だったので、欠かさずに15年以上も飲み続けていたんですよね。そして、膵臓がんになって、あっという間に逝ってしまいました。むやみに薬のせいとはいえないかもしれませんが、大量の薬が父の膵臓を痛めつけていたであろうことは否めないと思います。わたしは父が死ぬ間際にいった「お父さんは薬に殺されるんだ」という言葉が、耳から離れません。
 そんなことがあったので、めまいの治療のために行った数多くの医者から出された薬は、ほとんど飲みませんでした。そのかわり、生活や体質を変えて、なんとかめまいを克服したい。そう思って、昼夜逆転の生活をあらため、できるだけ早起きするようにしました。もともとヨガや運動は好きで近所のスポーツクラブに定期的に通っていたのですが、早起きするようになってからは、朝のウォーキングとラジオ体操も(春から秋までだけ)一日の日課に加えました。これだけ気をつかっているんだから、めまいもきっと良くなるはず。そう信じていたのですが……。
 期待とは裏腹に、めまいの症状はさらに悪化。去年の冬は、とうとうお風呂に入れなくなってしまいました。湯船につかった瞬間、めまいが襲ってくるのです。めまいの頻度もどんどん増えて、とうとう毎日のように起きるようになってしまいました。このままでは本当にまずいと思って、ネットで見つけたのが、椎名先生の「ZEN呼吸法」でした。
 たまたまうちからチャリで行けるところで体験教室をやっていたので、今年の4月に参加してみました。正直、わらをもつかむという感じではあったのですが、椎名先生のいうことには素直に賛同できて、なんだか明るい光を見つけたような気がしました。薬には頼らず、不調は自分の身体の中から治していく−−ZEN呼吸法のそんなポリシーは、具体的な原因も治療法もわからずに悩んでいたわたしに、ぴったりだったんです。
 その日以来、いただいたCDにあわせて、毎朝呼吸を始めたのですが、実はわたしの当初の呼吸法は間違ってたんですよね。体験レッスンのときも先生に注意していただいたのですが、その頃のわたしは、オペラ歌手が歌う時みたいな特殊な呼吸をしていて、先生も「この人は、まともな呼吸ができるようになるのだろうか?」とちょっと心配だったのだそうです。
 それから、夏の8回のレギュラーコースに参加しました。体験コースに参加した時から、レギュラーコースを受けたいと思っていたのですが、たまたま夏の始めに3週間のスペイン旅行を予定していて、最初の2回は欠席になってしまうことがわかっていました。それでもOKしてもらえるなら、なんとしてでもレギュラーコースに参加したいと思いました。今年の冬は、自宅のお風呂でゆっくり湯船につかりたいと思ったからです。
 体験コースに出てからあと、半分自己流ですが、毎朝、呼吸法を続けました。スペイン旅行中も、寝ている友人を起こさないように毎朝欠かさずにやってました←前述の通り、間違ったやり方だったのですが。でも、ちょっとずつ、体調が良くなってきました。
 そして、椎名先生のレッスンに出て、正しい呼吸法を教えていただいて、気がつくと、毎日のように悩まされていためまいが激減していたのです。今でも、ときどきめまいの子供(と、わたしは呼んでます)はくるのですが、本格的なめまいには進みません。昨年は毎日のようにあっためまいが、8月以降たったの1回しかないなんて、本当に夢みたいです! もちろん、お風呂にも入れます! 自宅のお風呂も大好きな温泉も、心配することなく楽しめるようになりました。
 もともと自分が考えていた健康法に近かったということもあるかもしれませんが、椎名先生の「ZEN呼吸法」「呼吸美メソッド」はとても自然の理にかなっていて、すんなり納得することができました。身体に不調のある人は、だまされたと思って(笑)、一度本を手にとってみることをお奨めします。
 テレビの化粧品のコマーシャルじゃないけど、「わたしが、証明です!」って大きな声でいいたい気分ですよ〜!
 ただし、ひとつだけ注意しなければならないことがあります。ZEN呼吸法をマスターすると、メチャクチャお酒が弱くなるみたい(笑)。レギュラーコースのレッスン最終回に、生徒さんみんなが口を揃えて「お酒が弱くなった」って話してたんですよね。今までは日本酒一升を空けてたという麻布十番の日本料理屋のママさんまで、「二合で酔うようになった」と。椎名先生曰く「正しく呼吸するようになると、気の流れが良くなるので、お酒が回るのが早くなるんですよ」だそうです。わたしも、昔の何十分の一くらいしか飲めない(笑)。ま〜、健康のためにも、お財布のためにも、よかったよかったってことですね!
サリちゃんも興味津々。漫画が多くて、読みやすいです。
椎名先生のホームページ→http://www.yukicna.jp/
大島暁美のロックンロール日記