今月号から、何の予告もなく、突然始まってしまったこのページ。執筆者は、ライター&ドリンカーの大島暁美です。え〜と、まず第一回目なので、どういう内容のページなのかということを、読者の皆さんにお伝えしなければいけないと思うのですが、実は、コンセプトも何もまったくないのです。いつものように、ある日の深夜、どこかの飲み屋で本誌編集長のウツミンと、水割り片手にとりとめのない話をしていた時のこと。 と、ほとんど酔った勢いで決まってしまった企画なわけで、ノリで連載を決めてしまったものの、果たして「面白いこと」って何かあるかなあ・・・と、まわりを見回したところ、いたんですね、このワケのわかんないべージにぴったりのネタを提供してくれそうな人々が。その人たちの名称が、このべ?ジのタイトルである「ゆばまんがしら」なんです。
第1回 ゆばまんがしら誕生の謎
私:「ウツミン、何か面白いことやりましょうよ〜」
ウツミン:「ああ、いいですねえ。わけのわかんない変なべ−ジでも作りましょうか」
私:「どんな内容にしましょう?」
ウツミン:「・・・面白ければ何でもいいでしょう」
私:「わかりました」
多分、ほとんどの人たちは、ここまで読んでも「いったい何のことかさっぱりわからない」首を傾げていることでしょう。「ゆばまんがしらというのは、しょっちゅう集まっては酒を酌み交わしている飲み仲間のグルーブ名なんです。といっても、別に正式にそういう団体が存在しているわけではなく(当たり前か)、メンバーがはっきり決まっているわけでもありません。いつの間にかいつも一緒に飲んでいる仲間達をそういう名前で呼び始めたというだけのものなんです。
HIDEさん直筆の題字
だから、構成員も、少ない時には3,4人だけであったり、多い時には30〜40人に膨れ上がったりと、変幻自在。飲む場所も、六本木や麻布界隈から中野近辺に箱根や群馬まで足をのぱしたかと思うと、ニューヨークやLAに現れたりと神出鬼没なのです。
ただひとつ決まっていることは、構成員はみんな「お酒が好きで、仲間と騒ぐのが好きで、しかも、面白いことが大〜好きなひとばかり」ということ。だから、いろんな珍事件が起きたり、様々なイベントがあったりと、話題には事欠かない団体なのです。しかも、会っている時間の9割は、単にお酒を飲んで騒いでいるだけのこの人たちですが、突発的に鋭いアイデアを考えつき、それを勢いのままに実現させてしまうこともあるのです。HIDEと哲ちゃんの数多くの斬新なフォト・セッション、HIDEとINORANとJのダンス 2 ノイズ」。現在、快調に制作が進んでいるHIDEとTUSKのブロジェクトなど、元をただせば、み〜んな遊んでいる時の盛り上がりから、端を発しているのです。
ここまで書けば、読者の中には、なんとなくこの団体の概要が見えてきた方もいるかもしれませんね。そう、「ゆぱまんがしら」とは、私が92年の8月に音楽専科社から出版した、「ロックンロール日記」のなかに書いて、世間の物議をかもした(?)あの恐怖の酒飲み集団「地獄の軍団」に限りなく近い団体なんです。でも「地獄の軍団」という名称は一部の良識のある人々が、夜中にどこまでも追いかけてきて、必ず飲んでいる場所に呼び出し、朝まで絶対に「帰してくれない」と、私達の事をまるで誘拐犯のように思ってつけた誤解もはなはだしい呼び名なんですよ。
本人たちは、「いつも楽しくお酒をのみ、イベントやお祭り騒ぎが大好きな愉快な仲間たち」だと、自分たちを認識しているのです。だから、「地獄の軍団」ではなく、「ゆばまんがしら」という可愛い(?)名前までちゃんと考案したんですよ。それでは、連載第一回目ということで、どうしてこの団体に「ゆばまんがしら」という意味不明な名前がついたのかということの説明をする事にいたしましょう。