寝坊したSUGIZO、HIDE、PATA、明日からYOSHIKIの仕事でロンドンに発つ予定のウツミンと、続々とみんなが到着する。その誰もが、まるで判で押したように日本酒持参なのだ。おかげで哲ちゃんの家のテーブルには、日本酒が10本くらい並ぶという壮絶な状態になってしまった。もっとも、お開きになる頃には、そのほとんどが空になっていたけどね……(笑)。

 仕事で遅くなっていた哲ちゃんも戻ってきて、パーティが始まった。でも、前半はとりあえず、みんなカニを食べるのに忙しい。既に食べ方を熟知しているHIDEは他の人の3倍くらいのスピードで、次から次へと殻を空にしていく。

 最初から熱燗を飲んでいたのはSUGIZO。彼は最近、熱燗に凝っているのだそうだ。ガンガン飲んでいる2人とは対照的に、風邪をひいている真矢は珍しくウーロン茶を飲んでいる。Jは猫アレルギーだからと、ソファの真ん中に座り、なるべく猫から離れようとしているのがおかしい。PATAは自分の愛猫コテツと縁談の話もあるピヨがかなり気に入ったらしく、「こいつ、美人だな」といってずっと頭を撫でていた。

 INORANもいつになく早いペースで飲んでいて、一升瓶があっという間に空いてしまう。おかげで真夜中を過ぎる頃には、みんな、結構、いい気分になっていた。当然食べ物もほとんどなくなり、あとはテーブルの上につまみっぽいものが数品残っている程度。誰かがポツンと、「あんなに食べたのに、またお腹、減っちゃった。」といった時、すっくと立ち上がり、

「よ〜し、俺が自慢のチャーハンを作ろう!」と叫んだのは、HIDEだった。

それから、キッチンに立ったHIDEは、薫ちゃんにエプロンをかけてもらい、ひとりでなにやら奮闘している。チャーハンを作っている時、なぜかキッチンから「オリャ!」とか「ホッ!」とか意味不明の掛け声が聞こえてくるのが不思議だったけど、小一時間でチャーハンが出来上がった。それをみんなで分けて食べたのだけれど、マジにとってもおいしかったよ。

 もっとも、あとで薫ちゃんが「出来上がったチャーハンのご飯の量、最初の半分くらいなのよ」とこそっと教えてくれた。これが、何を意味するか、わかる人はわかるよね? つまり、HIDEは掛け声をかけながら豪快にフライパンをゆすっていて、かなりの量のご飯を周りにまき散らしていた……らしい(笑)。

 チャーハンを食べ終え、また飲んでいるうちに、時刻は午前4時頃になった。なんとなく外の空気が恋しくなってきたみんなは、ちょっと夜の街に出てみよういうことになった。哲ちゃんのうちからは、歩いて六本木に行けるのだ。

 ぶらぶら夜の街を歩いているうちに、SUGIZOが、「ラーメンが、食べたい」と言い出した。さっきチャーハンを食べたばかりなのに全員が大賛成で、一行はラーメン屋を探しに行くことになった。ところが、午前4時という時間帯ゆえ、なかなか開いているラーメン屋が見つからない。息が白くなるほど寒い明け方の街を、ラーメンを求めて30分以上もさまよい歩いていたわたしたち。六本木なのにど〜してこれほどラーメン屋が見つからなかったのかというと、
「ラーメンの味にうるさい」SUGIZOと真矢が、
「どうせここまで来たんだから、あの店に行きましょう」と、妥協を許してくれなかったからだ。

 でも、彼らのご推薦の店はことごとく閉店。やっとのことで六本木の片隅の、屋台みたいな店に入ることになった。でも、ここのラーメンは、わりとシンプルでおいしかったので、SUGIZOと真矢はその2日後にもまたここまでラーメンを食べに来たそうだ。
 さて、ラーメンを食べている時、話題がこのページのことになった。

「最近、あのページのせいで、俺ファンの子にナメられてるような気がするんだ」
 「HIDEさんもですか? 俺も最近、SUGIZOじゃなくて、ただのSUGIちゃんになってるような気がするんです」 
「みんな、俺達がゼンマイ仕掛けで動いてるって、思ってるみたいなんだよ」
 「あのイラストが、その効果を倍増させているんですよね」
「まずいよな。俺達、ロッカーなんだからさ。もっとワイルドな面を強調してもらわなくちゃ」
 そう話しながら、わざとイカついポーズをとって見せる二人。でも、それがまたゼンマイ仕掛けみたいに見えて、私とPONPONは、
二人 「だって、真実を書くとどうしてもああなっちゃうんだもんね〜」

と、クスクス笑っていた。そして、この一行がラーメン屋を出たのは、午前6時近く。

 「え〜、もぉ、帰るんですか?」とHIDEの特許のセリフを口にしたSUGIZOは、その後HIDEのうちに行き、8時半まで二人で飲んだとか。『月曜日はオフだから、ゆっくりできる』というのは、本当のことだったんだね(笑)。

イラスト・ひーchan