「読みましたよ、ゆばまんがしら。本当にステージで『女豹のポーズ』をやったんですか?」
「やったよ〜」
「お客さんは、その意味、わかったんでしょうかね」
「わかんなかったんじゃない?とりあえず、このへんにいる人たちは喜んでいたけどね」
「へぇ〜」
「だから、SUGIZOの『いい按配か』と同じだよ」
「あ、なるほどね」
「SUGIZOは、最近、『いい按配か』っていってるの?」
「時々、いってますよ。今日もアンコールで、『いい按配だな』っていいましたしね」
「そぉか」
「でも、浦安、楽しかったみたいですね。本当は、俺も行きたかったな」
「フールズメイトに書いてある10倍は、面白かったよ(と、ニヤニヤ)」
「やっぱ、事実をそのまま書いたほうが、面白いんですよね(と、ニヤニヤ)」
「SUGIZO、いつか必ず、『うらまんがしら』を書こーな!」
「わかりました、HIDEさん。絶対に書きましょう!」

 そういって、二人が熱くグラスを交わしている横で、私は下を向いて小さくなっていたのだった……(笑)。
 そして、夜も更け、宴もたけなわになった頃、突然、SUGIZOが椅子の上に立ち上がり

「みなさん、ご静粛に」といい始めた。

 店の中にいた人たちは、「なにごとか」と彼に注目している。

「大島さんが1週間前に、満ン才のお誕生目を迎えたので、正式にここでお祝いしたいと思います」

といって、彼の音頭で一本じめをしてくれたのだ。「盛大に」というつもりが、間違えて「正式に」といってしまい、隣にいた真矢はけらけら笑っていたけど、私は恐縮してまたまた小さくなってしまっていたのだった。でも、本当に、あんなにたくさんの人にお祝いしてもらえて、とても嬉しかった。「満ン才」と、ちゃんと気もつかってくれたしね(笑)。SUGIちゃん、どうもありがとう。

 結局、この日も果てしなく飲み会は続いていた。翌日、LADIES ROOM のライヴを見るため名古屋に行く予定だった私は、途中で帰ってしまったのだが、1時間でつぶれるといってたHIDEちゃんは最後まで元気で、SUGIZOと一緒にお店を出たのは朝8時頃だったらしい。でも、あれだけ楽しみにしていたんだもんね。心行くまでお酒が飲めて、みんなと話せて、すごくいい時間が過ごせたんだと思う。ちなみに、あとでSUGIZOから聞いた話だと、彼はこの日、起きたらもう夜の9時だったそうだ。みなさま、お疲れ様でした。

イラスト・ひーchan