このあと、夜の11時から場所を都内某所のカフェバーに移して、打ち上げパーティが始まった。わたしが11時5分前に行ったら、もうLUNA SEA のメンバーは全員顔を揃えている。

 「みんながせっかく来てくれるんだから、俺たちは先に来てお出迎えしようと思ったんだ」

とは、SUGIZOの弁。

「でも、本当は、早く飲みたかったんでしょ」

といったら、彼は、

「ま、それも少しはあるかな」

と頭をかいていた(笑)。そして、11時ぴったりに、HIDEちゃん到着。そのあまりにジャストな登場の仕方に、

「もしかして、HIDEちゃん、車の中で待ってて、11時の時報とともに店に入ってきたんじゃないの」という声が聞こえるほどだった(笑)。

 そして、なごやかな雰囲気でパーティが始まった。久しぶりにみんなに会え、お酒が飲めて、HIDEは本当に嬉しそうだ。そりゃ、あれだけ苦労して、やって来たんだもんね。でも、飲み始めて30分もたたないうちに、

「ヤバい、俺、酔ってきちゃったよ」

といいだした。

「10時に飲み始めて、もう3時くらいの感じだ」

という彼は、めずらしく頬がほんのり紅色。でも、

「今日は寝てないし疲れてるから、1時間でつぶれちゃうってわかってるんだけど、それでもどうしても来たかったんだ」

といいながら、早くも日本酒を飲んでいる。そして、

「わかった。俺ひとりだけ日本酒を飲んでるから、酔いが早いんだ。一緒に日本酒、飲もうよ」

といって、人のビール・グラスを取り上げてしまう。浦安の二の舞いはしたくない私が、

「そんなこといって、もし、私が酔っ払ったら、いちばん大きな被害が及ぶのは、HIDEちゃんなんだよ」といっても聞く耳もたず、

「すいませ〜ん、日本酒5杯」

と、勝手にオーダーをしている。結局、同じテーブルにいた哲ちゃん、ウツミン、私の前に日本酒のグラスをひとつずつ置き、自分の前にはしっかりふたつ並べていた(笑)。しばらくして、SUGIZOと真矢がHIDEの隣の席にやってきた。彼らも、久しぶりにHIDEに会えて、すごく嬉しそうだ。

イラスト・ひーchan