ロックンロール日記
PROFILE ROCK'N ROLL DIARY WANNA BE FREE TALK WORKS MEMORIES URAN MUSEUM Q&A MAIL TO AKEMI
WANNA BE
 
音楽業界への道

 ◆第九回 ちょっとブレイク……。
 前回も書きましたが、相変わらずたくさんの方が進路関係のことでメールをくださいます。「返事をください」と明記してくる方も多いのですが、このHPは進路相談のページではないし、わたしも進路相談のプロではないので、一人一人に返事を書くことはできません。ただたくさんのメールを読んでいると、書いた人の考え方や人間性が垣間見えてくるので、それは興味深いですね。

まずすごく感じるのは、意外に自分本位なメールが多いということ。

 自分の想いや環境を長々と書いてくださるのはいいですけど、その末に「それで、わたしは大学と専門学校のどちらに行けばいいと思いますか?」という質問だったりするのです。そのことに関してはすでにこのページでも書いているので、あらためてそういう質問をしてくること自体、ちょっと疑問ですよね。もし、どうしても返事が欲しいのならば、HPに書いてあることを隅々まできちんと読んで把握してから、行動に移すのが常識だと思うのです。でも、どうもそうは思えないのが、問題です。「あ、こんなページがある。ラッキー〜♪」なんて思ってろくに読みもせず、自分のことだけを綴ったメールを書いたのだとしたら、正直いってこの時点でライターとしては失格です。

なぜなら、ライターにもっとも必要な要素のひとつである読解力、相手に対する思いやり、常識が欠如しているからです。それから、さらに問題なのは、一応、HPを読んだ形跡はあるのに、「そんな一般論じゃなく、わたしの特別なケースに対して答えが欲しい」と思っているように感じてしまう自分本位なメールです。もしかして、そんな風には思ってないのかもしれないけれど、読んだ人がそう感じてしまう文章を書いた時点で、このケースもまたライター失格ですね。ライターというのは文章でいろいろなことを相手に伝える職業ですから、読んだ相手が不快になるようでは落第といわざるを得ません。書いている人は気がつかないかもしれないけれど、実は文章の中には書き手のさまざまな情報が隠されているのです。とくに、おごりとか利己主義な考えや性格は文章ににじみやすいので、気をつけましょう。
 逆にいうと、相手の視線にたった思いやりのある文章を書く人は、ライターとしての可能性があると思います。メールを下さった方の中にも本当に丁寧にHPを読んで、その上で正直に謙虚に自分の想いを綴ってくる方もいて、そういう人にはつい返事を書いてあげたいなと思ってしまうものです(といっても、わたしは本当にたまにしか返事を書かないので、返事がないからといって決してそれが悪いメールだったというわけではありません。基本的には、返事は書かないと思っていてください)。どこの世界でもそうですが、仕事が欲しいと思ったら相手にいい印象を与えることが大切です。「こいつ、ヤなやつだな」と思った人に、仕事を頼もうと思う人はいませんからね。そんなものすごく基本的な、でも、とても大切なことが、たくさんいただくメールから垣間見えてきたので、今回はその話を書いてみました。
それから、最近、元SEX MACHINGUNSのAnchangとESP学園の生徒さんとの対談があり、その中ですごく印象に残ったことがあったのでここでご紹介しておきます。

 対談相手の生徒さんは、音楽アーティスト科ヴォーカルコース、音楽アーティスト科ギターコース、ギタークラフト科、音楽マネジメント科、音響アーティスト科に通う5人の男性でした。彼ら一人一人の質問にすごく実のあるアドバイスをしてくれたAnchangは、最後に

といっていたのね。さすが苦労人のAnchang、いいこというなぁと感心してしまいました。「ライターになるためには、大学に行ったほうがいいのか、専門学校に行ったほうがいいのか」という質問をしてくる人の多くは、「卒業したら、すぐライターになりたい」と思っているのではないでしょうか。だから、切羽詰っていろいろ考えてしまうのかもしれません。もちろん、学校に通う費用を親に出してもらう以上、卒業したらすぐに働かなくてはという人も多いと思います。でも、卒業してすぐライターになれなかったとしても、ちょっと遠回りをしたとしても、目標に向かってきちんと努力して、それを続けていく粘りのある人なら、きっと道は開けるのではないかと思います。

 今回はたくさんメールをいただいて感じることがあったのと、Anchangの話がとても印象的だったので、ちょっとブレイク的な話になりました。でも、こんなところからもヒントを拾ってもらえればいいなと思います。ちなみに、Anchangと学生さんの対談は、来年のESP学園の学校案内パンフレットに載る予定。すごくいい話だったから、是非、みなさん、手に入れて読んでみてね!←といっても、まだこれから原稿を書く段階なので(トホ)、パンフレットが出来上がるのはまだ先です。完成したらこのHPでも、お知らせしますね!

 
大島暁美のロックンロール日記